「冬の廊下や脱衣所が寒いのは当たり前」と考える人は、多いのでは?
しかし実際には、それが原因で事故死をしてしまう人は大勢います。
イギリス保健省が開発した、住宅の健康安全性の評価システムでは、
健康な室内温度は21℃。18℃から健康リスクが現れ、
16℃以下では深刻なリスクが現れるとされています。
家の寒さが体に与える影響はさまざまですが、ヒートショックで起こりやすい
循環器疾患(心疾患、脳出血疾患)には、血圧が大きく関係し、高血圧や動脈硬化の
傾向にある人に起こりやすいといわれています。
40歳以上では、室温が低下すると血圧が上昇する傾向にあり、
それは高齢になればなるほど顕著です。
住まいの断熱化を適切に施したモデル住宅での体験宿泊を行った際のデータでは
起床時の血圧の低下心拍数上昇(下のグラフ参照)の抑制などが認められました。
また、自宅の断熱改修前後(起床時の平均室温が8℃から20℃へ)で比較した
ケースでは、起床時の血圧は最高血圧で12㎜Hgの低下(135㎜Hg)が見られました。