日本人の死因の第1位はガンですが、高齢者においては、
脳梗塞と心筋梗塞がガンの死亡者数を上回ります。
これらの疾患は、家の寒さ、特に暖房の効いた居間から寒い浴室へ移動して裸になったり、
夜中に暖かい布団の中から寒いトイレへ行ったりするなど
住宅内での急激な温度差が引き金となることが少なくありません。
また、夏の住宅内での熱中症においても、発症者は高齢者に多く、
こちらは家の暑さが要因となります。
断熱性能が低い家は、最悪の場合、死に至るほどの健康リスクがあります。
実はこの危険性は、なにも高齢者に限ったことではありません。
冬の冷たい空気が、私たちの肺に与える影響はとても大きい。
家の断熱性能をアップすることで年齢を問わず肺疾患が改善し、
風邪をひきにくくなり、お子さんが学校を欠席したり、
お父さんやお母さんが会社をお休みすることが減少したという
ニュージーランドの研究データもあるほどです。
世界に比べて日本の「住まいの断熱」に対する考え方は、
住まい手の意識も、基準や法制度もかなり遅れているのが実情です。